仕事と介護の両立

アイキャッチ

人事総務部(札幌)の高橋です。

今回は、「仕事と介護の両立」について取り上げてみたいと思います。

昨今、議論されている「働き方改革」の中でも、仕事と介護の両立はひとつのテーマとなっています。それは、個人が長期的なキャリアを描く上での不安点のひとつであり、同時に、企業にとっても従業員が継続的に働く環境づくりを行う上での課題だからです。

就労者が抱える不安については、平成27年に厚生労働省が発行した「企業における仕事と介護の両立支援実践マニュアル」に、調査結果がまとめられています。
以下は、その資料からの引用となりますが、
40代・50代の就労者(正社員)のうち“仕事と介護を両立することに対して「不安を感じる(「非常に不安を感じる」「不安を感じる」)」と回答した人が男性で74.4%、女性で79.8%を占めており、男女とも将来親の介護や手助けをする状況に直面した場合の不安が強いことが分かります”(図表5)

図:引用元 厚生労働省「企業における仕事と介護の両立支援実践マニュアル」(p5)

図:引用元 厚生労働省「企業における仕事と介護の両立支援実践マニュアル」(p5)

  また、「介護に関する具体的な不安」の内容としては、職場に関連する項目が多数挙げられています。例えば、制度のことを知らない、制度があっても取得している人がいない、取得しづらい、といったものです。(図表6)

図:引用元 厚生労働省「企業における仕事と介護の両立支援実践マニュアル」(p5)

図:引用元 厚生労働省「企業における仕事と介護の両立支援実践マニュアル」(p5)

 さらには、40代・50代の就労者(正社員)の約65%が、実際に介護が必要な親がいる、もしくは、5年以内に介護が必要になる可能性があると回答しています。

図:引用元 厚生労働省「企業における仕事と介護の両立支援実践マニュアル」(p6)

図:引用元 厚生労働省「企業における仕事と介護の両立支援実践マニュアル」(p6)

 このように「仕事と介護の両立」は、多くの就業者にとって、他人事ではなく、現実的な不安であることが浮き彫りとなっています。

さて、こういった状況は私が勤務する拠点でも例外ではなく、先日、「介護休業制度」の内容を周知する説明会を実施しました。この1月に改正育児・介護休業法が全面施行されたこともあり、従業員から「制度について知りたい」との要望も増えたことがきっかけです。希望を募ったところ今回は約30名の参加がありました。今回施行された法改正により、仕事と介護の両立支援の法定の仕組みが、より手厚いものとなっています。主な改正内容を抜粋すると下記のような拡充がなされています。

2017-04-17_150949

また、介護休業給付金の給付額が、平成28年8月以降の休業取得から引き上げとなっています。

2017-04-17_151104

このように以前よりも対象範囲や利用できる内容が増えています。社内の説明会の参加者の声からは、不安の要因として「いつ自分が直面するのか分からない」という点が聞かれました。いざという時の備えとしても、この機会に、事業者と就労者ともに制度の理解を深めておくことが大切かと思います。